先月、生まれて初めて自分で救急車を呼んだ。
生まれて初めて手術をした。
腸閉塞だった。
異変は救急車を呼ぶ前日の夜だった。下腹部の痛みと吐き気がしてとうとう嘔吐した。これで今までの経験からすると吐き気は収まると思っていた。しかしその後も吐き気が治まらず下腹部の腹痛もひどかった。何度か又嘔吐したが何も出るものは無かった。水を少し飲むと必ずそのあと嘔吐した。何か今までとは違うなと思いつつ夜が明けた。痛みと吐き気に苦しみながらかかりつけの病院が開く時間まで待って電話した。自力で行くことは難しいと伝えると救急車を呼ぶしかないと言われた。最初何番に電話すればいいのかさえ分からないような頭が混乱した状態だった。119です。と言われ電話を切った。そしてもう我慢が出来なくなり自分で救急車を呼んだ。聞かれたことに答え、すでに救急車は向っていますと言われ電話を切った後、財布にマイナ保険証を入れ老眼鏡と財布を手に持ちパジャマのまま待っていると救急隊員が到着した。部屋の電気を消し玄関の鍵をかけ両サイドから支えられ車いすに座り救急車の中に入った。そしてベッドに横になり健康保険証はありますかと聞かれ財布の中にマイナンバーカードがありますと言って財布から出してもらい確認の後データを読みだしてもらい名前や住所やその他通院履歴などを確認してもらったので口頭で説明しなくて良かったのでとても楽でした。
実際それどころではなかったので・・・
しばらくして病院が決まり車で20分ほどの距離にある救急病院へ行きました。
病院に着くとベッドが運ばれてきて救急車からベッドに移り病院内のどこかへ移動しそこで何か色々聞かれたようでしたが記憶が定かではありません。ベッドの上でレントゲンをとり何人か先生が来られていたようで何か話をしたような記憶があります。まだ吐き気があったので鼻から管を胃に入れました。初めての経験だったので鼻に管が入る時痛みでバタバタと暴れました。何回かやり直して少し管が入る時「ごっくんして、ごっくんして、そうそう、そうそう」と言われ管を飲み込むような感じでやっと胃まで到達しました。管が外れないように顔のほっぺたあたりにテープで固定し胃の中の物を吸引して袋にためるようになっていました。
しばらくして担当の外科の美人先生が説明に来られて腸閉塞であること、手術が必要であること、最悪、人工肛門になる可能性がある、との説明がありました。その時尿瓶を使うことになりましたが何度やってみてもどうしても寝た状態で尿瓶に尿を出すことができませんでした。そのため尿道にも管を入れ勝手に尿が袋にたまるようにしてもらいました。吐き気は収まりましたが下腹部はパンパンに膨れ痛みがある状態でした。痛み止めの点滴をしたかは覚えていません。
それが午前中のことで、手術は夕方からに決まり約2時間で終わったようでした。
全身麻酔をして手術が終わって個室へ戻ってきた時は、まだ意識は戻っていなくて、なにやらガーンガーンと大きな音だけが暗闇の中で聞こえていた記憶があり、自分がどこにいるのかさえも分かっていない状態の時、自分の名前を呼ぶ声が聞こえた瞬間、目がパチッと開き「手術終わりましたよー」という声が聞こえた瞬間、記憶が戻り「ありがとう」と、か細い声で言ったのを覚えています。
手術は成功し人工肛門は避けられました。
術後は咳や痰を出そうとすると下腹部が痛すぎて泣きそうでした。もともと後鼻漏があったので治療しとけばよかったと後悔しました。鼻水や少し粘り気のある鼻が鼻の中にたまって鼻に通した管があるのでティッシュで取りづらくおなかが痛いので鼻から息を強く出せず常にティッシュの箱をベッドに置いていました。
しばらくして個室から相部屋に移りました。
最初絶食からその後水だけ飲めるようになり相部屋に移り食事ができるようになり3分粥、5分粥、全粥になり、リハビリも順調でした。とにかく歩いてくださいと何度も言われました。その時はその言葉の意味も重要性も良く分かっていませんでした。
不思議なことにだんだん後鼻漏の症状が出なくなっていきました。何かの点滴が効いたのでしょうか。不思議です。日中は点滴をガラガラと押しながら廊下をひたすら歩きました。たまに一階の売店へ行ったりギャラリーを見たりしました。
部屋にはテレビや冷蔵庫などがありましたが契約しないといけないらしくテレビと冷蔵庫とWi-Fiまとめての契約らしく一日の金額が割と高かったので契約しませんでした。スマホもパケット使い放題にはしていないためラジコやYouTubeは見ませんでした。その代わりFMラジオが内蔵されていたのでイヤホンで毎日ラジオを聞いていました。時々調べ物をするのにインターネットを使いました。その月はデータ量が1Gを超えたので基本料金が1000円上がりました。それでも契約料よりもかなり安く上がりました。のどが渇けば同じ階にサーバーがあり冷水やお茶やお湯が24時間無料で使用できました。自動販売機もありましたが一度も買いませんでした。毎日トイレに行った時間を記入していました。ただトイレに行きたくても誰かが使用していたり自分が使用中に誰かがドアをノックしたりノックもせずに扉を開けようとガチャガチャ回したりいろんなことでかなりのストレスでした。便が出そうな時もそういう時はすぐにトイレから出ました。そのうちトイレが混む時間帯がなんとなくわかってきたのでその時間帯はトイレに行かないようにしていました。夜中に看護師さんが見回りに来られていました。小さい懐中電灯で一人一人の様子を静かに確認されていました。よく目が合いました。そのうち寝たふりをするようにしました。4人部屋でしたので夜中は他の人のいびきが気になりました。朝は5時ごろ採血に来られていました。一日何回か血圧と血中酸素濃度を測りに来られました。そして自分の場合は下腹部の状態を目視で確認されていました。
そして2週間弱で退院日が決まり明日退院という時、病室で何度も吐きました。その日の朝食は半分くらい食べていましたが昼食は具合が悪く全く手を付けていませんでした。
いったん正常に戻ったように見えた下腹部の膨らみが昨日くらいから又膨らんでいました。
左の鼻から腸まで管を通し右の鼻からは胃まで管を通し又絶食状態になりました。
検査の結果、新たに別の部位で腸閉塞が見つかりました。
退院は延期になりました。
そして手術をしました。手術は無事終わりました。部屋は個室で酸素マスクや鼻から入れた管や尿管に入れた管や背中につながった痛み止めや数種類の点滴やいろんな物が繋がっていました。徐々にそれらも外されしばらくして相部屋に移りました。
そして今月退院しました。
入院中医師や看護師さんたちの優しい話し方や接し方にとても癒されました。
その御蔭で絶対的な安心感がありました。
本当にこの人たちはすごいと思いました。
俺が退院したあとも、これが毎日続いているのだと思うと、頭が下がる思いでした。
今も色んな場面を思い出します。本当にありがとうという気持しかありません。
一人ひとりの顔が今も思い出されます。
後で気づいたのですが、長いこと悩まされていた後鼻漏がなぜか治っていました。不思議です。
退院後の食事はとても気を使っている。
病院食と同じ食事をしたいが難しい。
とにかく消化の良いものを食べるようにしてくださいと言われていたので、ネットで色々調べた。
今はお粥をメインに卵焼きやシーチキンやささみ水煮や食パンやジャムやポテトサラダやジョアやスープや豆腐やバナナや桃の缶詰などを食べている。
大好きなコーヒーはまだ先になりそうだ。トーストにマーガリンもまだ先だ。甘いお菓子やチョコレートやポテトチップスも食べないようにしている。
饅頭やビスケットをちょっとだけ食べたりしているが饅頭を2個食べると胃がもたれたようになる。とにかく食事の量は少なめで間食はちょっとだけ。
まだ腸の働きが完全に復活していない感じがするので慎重にいこう。
ちなみにいつも履いていたウエスト82のスラックスがゆるゆるになってしまったので以前履いていてきつきつだったウエスト75のスラックスを出してきて履いたらまだ余裕があった。もともと昔はウエスト73だったので元に戻ったのかもしれない。
考えてみればここ2年くらいで急にウエストが大きくなっていた気がする。2年前といえば仕事を辞めた頃だ。毎日部屋でダラダラしていたので体の中が死のうとしていたのかもしれない。そういえば腎臓も弱っているみたいなことを言われたし。これは高血圧を長年放置してきた結果だろう。普段から180とか190とか当たり前だったから。病院で計ると大体いつも200だった。今は薬を飲んでいるので120くらいで落ち着いている。前は下が120くらいあったけど。下は80とか90とかだけど。上は下がっても下はあまり下がらないみたい。
そして退院して約一ヶ月が経った。まだ腸の調子は完全に戻っていない気がする。
なので今もおかゆを食べている。朝は食パンだ。便は緩めだが毎日出ている。
体調には毎日かなり神経質になっている。ちょっとでもお腹が張ったりするとドキドキする。
退院して2ヶ月が経ちました。まだぎょうざやポテトチップスやから揚げやチョコレートなどは食べていません。ビールも退院してから一度も飲んでいません。あまり飲みたいと思ったことがありません。朝と昼は食パンとジャムやポテトサラダとジョアに薄目のコーヒーや薄目の紅茶です。夕食はごはんパックをチンして食べています。おかずは白身魚の甘酢あんかけや卵焼きや地元で昔から作られている生味噌で作る味噌汁や豆腐などです。といっても使い捨てカップに味噌を入れお湯を注ぎ箸で混ぜてそこにミニとうふを入れて食べるみたいな感じです。間食はバナナやこしあんの酒まんじゅうやプリンです。
そういえば最近若干ですが後鼻漏が再発したようです。以前と比べるとかなり軽い症状ですが。
後になって思ったのですが、あの時の救急車の方たちには感謝の気持ちを伝えられていませんでした。ずっと目をつぶっていて顔もろくに覚えていません。みなさんに感謝の気持ちを伝えたかったです。
退院して3ヶ月が経ちました。
毎日暑い日が続いています。
腸の調子も良いです。ビールも飲んでいます。(135㎖の缶ビール1本)
朝は薄目の紅茶とジョアと食パンに蜂蜜とマヨネーズをかけて少しトーストで焼いて食べています。
昼は薄目のコーヒーと食パンにポテトサラダをのせて食べています。
夜はごはんパックと味噌汁とミニとうふと卵焼きを食べています。
時々看護師さんや担当医さんを思い出します。自分のことは覚えていないだろうなあ。